恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
 そっとブランケットを捲ってみると、ナイトドレスの胸元はちゃんと閉じられている。
 もしかして夢だったのかしら。だとしたら、なんて淫らな夢を見たのだろうか。

 恥ずかしさに全身が熱くなり、叫びたい気持ちをぐっと飲み込むと「おはようございます」と声がした。
 ハッとして横を見れば、ご機嫌そうなアルフレッドが私を見ていた。もしかし、そわそわとナイトドレスを見ていた姿も、見られていた!?

「あ、あの、アルフレッド……その、昨夜は……」
「ゆっくり眠れましたか?」
「えっと。そのぉ……」

 最後までしたのかなんて訊けるわけがない。それどころかキスの雨も夢で、お休みのキスしかしてなかったとしたら、淫乱女と思われたりしないだろうか。処女なのに、そんなエッチな夢を見るとかおかしいって思われたりしたら……生きていけない。

 ぐるぐる考えが巡り眩暈がしそうだった。アルフレッドから視線を逸らし、ブランケットを顔まで引っ張り上げた。
 今日は具合がよくないと嘘をついて寝てすごそうか。そう思い始めた時だった。
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