恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
見ていられない。この場にいたくない。
踵を返して逃げ出した時、肩がほんの少し棚にぶつかったことで、いくつか本が倒れた。だけど、ここにいたくない一心で飛びだした私が、そのことに気付くことは出来なかった。
もしも物音に気付いて振り返っていたら、ダイアナの勝ち誇ったような笑みを見ただろう。
一刻も早くこの場から立ち去りたかった。
早鐘を打つ鼓動を落ち着けようと、制服の胸元を握りしめたけど、それは静まることを知らない。
恋は物語の中で起きるのだと思っていた。
まさか、身近にあるだなんて。それも、自分の婚約者が誰かと恋仲になるなんて……そんなバカなこと、誰が想像するの?
フェリクス様とは結婚をしてから愛を育むのだと思っていた。それがいけないのかしら。でも、私に恋をする暇なんてなかったのよ。
淑女教育に「癒し手」としての鍛錬──どうすれば、フェリクス様と恋をすることが出来たの?
誰も、愛の育み方なんて教えてくれなかったわ。
踵を返して逃げ出した時、肩がほんの少し棚にぶつかったことで、いくつか本が倒れた。だけど、ここにいたくない一心で飛びだした私が、そのことに気付くことは出来なかった。
もしも物音に気付いて振り返っていたら、ダイアナの勝ち誇ったような笑みを見ただろう。
一刻も早くこの場から立ち去りたかった。
早鐘を打つ鼓動を落ち着けようと、制服の胸元を握りしめたけど、それは静まることを知らない。
恋は物語の中で起きるのだと思っていた。
まさか、身近にあるだなんて。それも、自分の婚約者が誰かと恋仲になるなんて……そんなバカなこと、誰が想像するの?
フェリクス様とは結婚をしてから愛を育むのだと思っていた。それがいけないのかしら。でも、私に恋をする暇なんてなかったのよ。
淑女教育に「癒し手」としての鍛錬──どうすれば、フェリクス様と恋をすることが出来たの?
誰も、愛の育み方なんて教えてくれなかったわ。