恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
「アルフレッド、ここはどこかしら?」
「塔の前に停めた馬車まで、そう遠くないです。散り散りになった護衛たちも向かっているはずです」
アルフレッドのもう片方の手に、先端が尖った魔法石が浮かんでいる。その先端が指し示す方へと向かっているみたい。
足元で、踏みつけた枝がバキッと音をたてた。
「歩きにくくはないですか?」
「乗馬用のスカートでも歩きにくいわね。アルフレッドのようなズボンがあればいいのにね」
「……そのような格好をなさったら、お祖母様が泡を吹きますよ」
アルフレッドのお祖母様──ヴァネッサ様が目を丸くした顔を思い出した。私が遺跡に行きたいと言い出したら、必死に止めようとされたのよね。
「帰ったら、怒られるかもしれないわね」
枝葉で擦りきれたスカートを見て、つい笑ってしまった。
この時は、怒られるで済まないことになるだなんて、微塵も思っていなかった。
「塔の前に停めた馬車まで、そう遠くないです。散り散りになった護衛たちも向かっているはずです」
アルフレッドのもう片方の手に、先端が尖った魔法石が浮かんでいる。その先端が指し示す方へと向かっているみたい。
足元で、踏みつけた枝がバキッと音をたてた。
「歩きにくくはないですか?」
「乗馬用のスカートでも歩きにくいわね。アルフレッドのようなズボンがあればいいのにね」
「……そのような格好をなさったら、お祖母様が泡を吹きますよ」
アルフレッドのお祖母様──ヴァネッサ様が目を丸くした顔を思い出した。私が遺跡に行きたいと言い出したら、必死に止めようとされたのよね。
「帰ったら、怒られるかもしれないわね」
枝葉で擦りきれたスカートを見て、つい笑ってしまった。
この時は、怒られるで済まないことになるだなんて、微塵も思っていなかった。