妹ばかり見ている婚約者はもういりません
「フェリーチェ。君には後でゆっくり説明しようと思っていたんだ。ほら、ジュスティーナの能力は農業で役立つだろ。うちの両親にも手放さないように言われていて。だから、ジュスティーナを妾にして、領地で働いてもらおうと思っているんだ」
「はぁ? 聞いてませんわ、そんなの! お姉様と夫を共有するなんて冗談じゃありません!」
「もちろん、フェリーチェを蔑ろにするような真似はしない。ジュスティーナは別邸に住まわせて、俺たちの生活の邪魔はさせないようにするつもりだ。それなら構わないだろ?」
「嫌に決まってますわ! 私のこと馬鹿にしてるんですの!?」
ルドヴィク様とフェリーチェが私をそっちのけで言い争いを始めてしまったので、私は少し離れたところから二人を眺めているしかなかった。
勝手に私のことで喧嘩をしているが、私は最初からルドヴィク様の妾になるつもりなどないので、不毛な争いはやめて欲しい。
その時、肩をとんと叩かれた。
「ジュスティーナ嬢、待たせてすまなかった。会場の外に出ていたんだな。ところで、これは何の騒ぎだ?」
「ラウロ様!」
振り返ると、ラウロ様が不思議そうな顔をして立っていた。
「突然ルドヴィク様が話しかけてきたと思ったら、フェリーチェもやって来て言い争いをはじめてしまったのですわ。それより、コルラード殿下のことは大丈夫だったんですの? 何か危害を加えられたりしませんでしたか?」
「ああ、コルラード様にはちゃんと話をしてわかってもらったから大丈夫だ」
ラウロ様は淡々とそう言う。
あんなにつっかかって来たコルラード様が、本当に話をしただけで引いてくれたのか心配になったけれど、ラウロ様の表情に翳りが見えないのでとりあえず納得しておくことにした。
「しかし、何があったらこんな言い争いが始まるんだ?」
「実は、ルドヴィク様に妾になって領地で働かないかと提案されたのです。断っているのに全く聞いてくれなくて」
「……妾?」
ラウロ様の眉間に皺が寄る。私が詳しく説明しようと口を開きかけると、大きな声に遮られた。
「ジュスティーナ! お前からもフェリーチェを説得してくれ! なかなか納得してくれないんだ!」
「お姉様! 私は別邸だろうとお姉様が私たちの生活に割って入ってくるなんて認めませんからね!」
双方から勝手なことを言われ、私は顔をしかめる。
すると、ラウロ様がかばうように私の前に出た。
「はぁ? 聞いてませんわ、そんなの! お姉様と夫を共有するなんて冗談じゃありません!」
「もちろん、フェリーチェを蔑ろにするような真似はしない。ジュスティーナは別邸に住まわせて、俺たちの生活の邪魔はさせないようにするつもりだ。それなら構わないだろ?」
「嫌に決まってますわ! 私のこと馬鹿にしてるんですの!?」
ルドヴィク様とフェリーチェが私をそっちのけで言い争いを始めてしまったので、私は少し離れたところから二人を眺めているしかなかった。
勝手に私のことで喧嘩をしているが、私は最初からルドヴィク様の妾になるつもりなどないので、不毛な争いはやめて欲しい。
その時、肩をとんと叩かれた。
「ジュスティーナ嬢、待たせてすまなかった。会場の外に出ていたんだな。ところで、これは何の騒ぎだ?」
「ラウロ様!」
振り返ると、ラウロ様が不思議そうな顔をして立っていた。
「突然ルドヴィク様が話しかけてきたと思ったら、フェリーチェもやって来て言い争いをはじめてしまったのですわ。それより、コルラード殿下のことは大丈夫だったんですの? 何か危害を加えられたりしませんでしたか?」
「ああ、コルラード様にはちゃんと話をしてわかってもらったから大丈夫だ」
ラウロ様は淡々とそう言う。
あんなにつっかかって来たコルラード様が、本当に話をしただけで引いてくれたのか心配になったけれど、ラウロ様の表情に翳りが見えないのでとりあえず納得しておくことにした。
「しかし、何があったらこんな言い争いが始まるんだ?」
「実は、ルドヴィク様に妾になって領地で働かないかと提案されたのです。断っているのに全く聞いてくれなくて」
「……妾?」
ラウロ様の眉間に皺が寄る。私が詳しく説明しようと口を開きかけると、大きな声に遮られた。
「ジュスティーナ! お前からもフェリーチェを説得してくれ! なかなか納得してくれないんだ!」
「お姉様! 私は別邸だろうとお姉様が私たちの生活に割って入ってくるなんて認めませんからね!」
双方から勝手なことを言われ、私は顔をしかめる。
すると、ラウロ様がかばうように私の前に出た。