妹ばかり見ている婚約者はもういりません
「ルドヴィク殿、フェリーチェ嬢、あまり勝手なことを言ってジュスティーナ嬢を煩わせないでくれるか」
「なんだ、俺はジュスティーナに話して……」
怪訝な顔をしてラウロ様を見上げたルドヴィク様が、途端に目を見開く。
隣にいたフェリーチェも口をあんぐり開けて固まってしまった。
「お前……ラウロ・ヴァレーリか……?」
「ああ、そうだが」
「痣はどうしたんだ。あの黒い不気味な文様はどこに……」
「ジュスティーナ嬢が治してくれたんだ」
ラウロ様はどこか得意げな顔になって言う。
ルドヴィク様は驚愕に表情を歪めながら、何か言おうとしては口を閉じるのを繰り返している。
やがて、ようやく気を取り直したのか、叫ぶように言った。
「……す、少し痣がなくなって美形になったくらいで調子に乗るなよ! ジュスティーナは俺の婚約者だ!! 早くこちらへ返すんだ!!」
「婚約者? もう婚約は破棄されたと聞いているぞ」
「うるさい! ジュスティーナ、いいかげん言うことを聞け!!」
ルドヴィク様が苛立たしげにそう言って、再び私の手を掴もうとする。
しかし、ラウロ様が彼の手を掴んで止めてくれた。
「ルドヴィク殿、これまでの君のジュスティーナ嬢への扱いは聞いている。彼女を君の元へ返すわけにはいかない」
「何を……っ」
「今さらになって彼女の魅力に気づいたのか? しかしジュスティーナ嬢はもう君には興味ないようだぞ。残念だったな」
ラウロ様は珍しく意地悪な顔をして笑う。
ルドヴィク様は顔を赤くして、苛立たしげに彼を睨んでいた。
すると、口をあんぐり開けたまま固まっていたフェリーチェが、ようやく我に返ったように口を開く。
「……意味がわかりませんわ」
「え?」
「こんなの意味がわかりませんわ! お姉様の相手がこんな方なんて信じられない! どう考えても釣り合いませんわ!!」
フェリーチェは悲鳴を上げるようにそう言った。
ルドヴィク様を見て勝ち誇ったように笑っていたラウロ様は、フェリーチェの言葉を聞いた途端、痛みをこらえるように顔をしかめる。
「……た、確かに俺では女神のように美しいジュスティーナ嬢に釣り合わないかもしれないが……。どうしてもジュスティーナ嬢にパートナーになって欲しかったんだ! ジュスティーナ嬢自身がいいと言ってくれたんだから、別に構わないだろう!」
「そっちじゃありませんわ!! ああもう、なんでですの!! ようやくお姉様に勝ったと思ったのにぃ……!!」
フェリーチェは髪を振り乱して呻いている。
「なんだ、俺はジュスティーナに話して……」
怪訝な顔をしてラウロ様を見上げたルドヴィク様が、途端に目を見開く。
隣にいたフェリーチェも口をあんぐり開けて固まってしまった。
「お前……ラウロ・ヴァレーリか……?」
「ああ、そうだが」
「痣はどうしたんだ。あの黒い不気味な文様はどこに……」
「ジュスティーナ嬢が治してくれたんだ」
ラウロ様はどこか得意げな顔になって言う。
ルドヴィク様は驚愕に表情を歪めながら、何か言おうとしては口を閉じるのを繰り返している。
やがて、ようやく気を取り直したのか、叫ぶように言った。
「……す、少し痣がなくなって美形になったくらいで調子に乗るなよ! ジュスティーナは俺の婚約者だ!! 早くこちらへ返すんだ!!」
「婚約者? もう婚約は破棄されたと聞いているぞ」
「うるさい! ジュスティーナ、いいかげん言うことを聞け!!」
ルドヴィク様が苛立たしげにそう言って、再び私の手を掴もうとする。
しかし、ラウロ様が彼の手を掴んで止めてくれた。
「ルドヴィク殿、これまでの君のジュスティーナ嬢への扱いは聞いている。彼女を君の元へ返すわけにはいかない」
「何を……っ」
「今さらになって彼女の魅力に気づいたのか? しかしジュスティーナ嬢はもう君には興味ないようだぞ。残念だったな」
ラウロ様は珍しく意地悪な顔をして笑う。
ルドヴィク様は顔を赤くして、苛立たしげに彼を睨んでいた。
すると、口をあんぐり開けたまま固まっていたフェリーチェが、ようやく我に返ったように口を開く。
「……意味がわかりませんわ」
「え?」
「こんなの意味がわかりませんわ! お姉様の相手がこんな方なんて信じられない! どう考えても釣り合いませんわ!!」
フェリーチェは悲鳴を上げるようにそう言った。
ルドヴィク様を見て勝ち誇ったように笑っていたラウロ様は、フェリーチェの言葉を聞いた途端、痛みをこらえるように顔をしかめる。
「……た、確かに俺では女神のように美しいジュスティーナ嬢に釣り合わないかもしれないが……。どうしてもジュスティーナ嬢にパートナーになって欲しかったんだ! ジュスティーナ嬢自身がいいと言ってくれたんだから、別に構わないだろう!」
「そっちじゃありませんわ!! ああもう、なんでですの!! ようやくお姉様に勝ったと思ったのにぃ……!!」
フェリーチェは髪を振り乱して呻いている。