座敷牢令嬢は今日も謎を解く
キヨからの、追い詰めるような質問に使用人が絶望の顔を向けてくる。
もはやここに自分の味方はひとりもいないのだと確信したような顔つきだ。
「それは……書いたのはわたしで間違いありません」

「ほらな! だからさっきからそう言っているだろう!!」
秀雄の高らかなな笑い声が鬱陶しくてキヨはそれよりも大きな声で質問を続けた。
「文字が書けないのに書いた? それはどういうこと?」

「はい。実はこれと同じものを書けと命令されて書きました」
「この怪文書には見本があったってわけね?」
「はい」
コクコクと必死に頷く使用人。
その目は必死に命乞いをしている。
嘘をついているようには見えない。
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