座敷牢令嬢は今日も謎を解く
そう言って後ろに手を回した田中が次にキヨに手を出した時、ひまわりの花を握りしめていた。
キヨが目を見開く。
「ひまわり?」
ここへ来たときは確か5月だった。
もうひまわりが咲くような季節になったんだろうかと驚愕する。

「ご安心ください。外のひまわりはまだ咲いていませんから」
キヨの驚きをかき消すように田中が言う。
でも現にここにひまわりがあるのだし、それは一体どういう意味だろう?

そう思いつつ、久しぶりに見る花が嬉しくて手を伸ばしていた。
受け取って黄色い花びらを見つめていると自然と頬がほころんでくる。
「では、わたくしはこれで」
「あ、ちょっと!」
まだ犯人についてなにも聞けていない!
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