座敷牢令嬢は今日も謎を解く
しばらく布団にくるまって体を震わせていたキヨが、ふと顔だけ外に出した。
格子戸の向こうには誰もいない。
でもふりむくと床のうえに田中が持ってきたひまわりが置いたままになっていた。
水にもつけることができないままだから、少ししなびていて可哀想に見えた。

「花は本物なのよね」
指先で花びらに触れてゆっくりと撫でる。
なぜこの時期にひまわりが咲いていたのかはわからない。

だけど時々時期を勘違いして咲いてしまう花はあるし、種類によっても開花時期が異なると聞いたことがあったから、あま
り気にする必要はないかもしれない。
花びらに触れながらそんなことを考えていると、ドタドタと慌ただしい足音が近づいてきた。
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