座敷牢令嬢は今日も謎を解く
今更怒らせるようなことをして仕事を失いたくはないだろう。
そのため頑なに口をつぐんだままだった。
そんなトミが大慌てで座敷牢へやってきたのはその日の午後のことだった。

少し前にトミが運んでくれた朝ごはんを食べたばかりで、用事はないはずなのにと驚いて身を起こす。
「キヨさま! キヨさま!」
「どうしたのトミ」

着物を崩してはぁはぁ息を切らしながらかけてきたトミは格子戸の前で立ち止まって、何度も深呼吸をした。
トミは普段から落ち着きがないけれど、ここまで焦っているのを見るのは初めてだ。
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