座敷牢令嬢は今日も謎を解く
そう言われてもよくわからない。
もしかして室内用の靴なんかがあるんだろうか。
いくら警戒していたも座敷牢の中では逃げ場もないことに気がついたキヨが大きくため息を吐き出した。

そして田中の顔をマジマジと見つめる。
冷たく感じるほどに整った顔。
スッと通った鼻筋に中性的な顔立ち。
肌はきめ細やかで、黒髪にもツヤがある。

悪い育ちではなさそうだ。
むしろ使用人としてはかなり格が高いんじゃないだろうか。
でも、こんな使用人が菅原家にいるなんてトミから聞いたことはなかった。
あの話好きなトミが田中について語らないなんてあるだろうか?
「そんなにわたしくしの顔を見て、なにか問題でもございますか?」
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