座敷牢令嬢は今日も謎を解く
この屋敷の警備や出入り口をすべて把握できているわけではない。
それがわかれば侵入経路もわかるかもしれないが、今のままではそれも難しそうだ。
「トミ、女中用の廁はどこにあるの?」

「屋敷から少し離れた庭先です」
ということは、門や塀を乗り越えれば軽文書をそこに置いて逃げることはできるみたいだ。
ただ、どうして女中用の廁を選んだのかわからない。

庭まで入ることができたのなら、もう少し目立つ場所に置いておくこともできたはずだ。
無難に、玄関先とか。
顎に指を当てて考え込んだキヨの姿にトミが期待を込めた視線を向ける。
もしかしたら、今の話だけでなにかわかったと思っているのかもしれない。
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