絶対零度の王子殿下は、訳アリ男装令嬢を愛して離さない
自分はただ、アンリの負担になりたくなかっただけなのに。
これまで同世代との接触を避けてきたセレナにとって、関係修復の解決策は初めて習う魔法よりも難解に感じる。
ぐるぐると答えの出ないことを考えていると、前方でうずくまる人が視界に入った。セレナが気付くよりも早くイザックが駆け寄り声をかける。
「おい、ロベールどうした、大丈夫か⁉」
「うぅ……急にお腹が……」
同じクラスで、校外授業で同じグループだったロベールが、青白い顔でお腹を抱えていた。
「酷い汗だ、早く医務室に連れて行こう」
マルセルとイザックがロベールの両脇を抱え、彼らの教科書をセレナが持って医務室に連れていくも先生が不在だった。テーブルの上に置かれた呼び出し用のベルを鳴らすと、「すぐ行く!」と声が聞こえてきてセレナたちは顔を見合わせた。
「どんな仕組みだこれ」
「さぁ……」
きっとこんなときにアンリがいれば、説明してくれるに違いないとセレナは無意識に考えていた。すっかり自分の日常になっていたアンリの存在の大きさを思い知らされて、無駄にへこんでしまう自分が本当に情けない。
「あっ、イザック! 僕たちつぎの授業の準備係じゃなかった⁉」
マルセルの声にイザックも「あ」と声をあげる。
「じゃぁ、先生が来るまで僕が待ってるから、マルセルたちは先に行って」
「え、でも、そしたらカイルくんが一人になっちゃうよ」
「ここから教室までならすぐだから大丈夫だよ。先生に遅れるって伝えてね」
「おう、悪いなカイル、あと頼む」
「ありがとう。それじゃぁロベールくんはゆっくり休んで早く治すようにね」
出ていく二人を見届けて、セレナはベッドに横たわるロベールのそばに近寄る。苦しみに歪んだ顔には玉の汗が滲んでいる。セレナはポケットからハンカチを取り出してそっと拭いてやった。
これまで同世代との接触を避けてきたセレナにとって、関係修復の解決策は初めて習う魔法よりも難解に感じる。
ぐるぐると答えの出ないことを考えていると、前方でうずくまる人が視界に入った。セレナが気付くよりも早くイザックが駆け寄り声をかける。
「おい、ロベールどうした、大丈夫か⁉」
「うぅ……急にお腹が……」
同じクラスで、校外授業で同じグループだったロベールが、青白い顔でお腹を抱えていた。
「酷い汗だ、早く医務室に連れて行こう」
マルセルとイザックがロベールの両脇を抱え、彼らの教科書をセレナが持って医務室に連れていくも先生が不在だった。テーブルの上に置かれた呼び出し用のベルを鳴らすと、「すぐ行く!」と声が聞こえてきてセレナたちは顔を見合わせた。
「どんな仕組みだこれ」
「さぁ……」
きっとこんなときにアンリがいれば、説明してくれるに違いないとセレナは無意識に考えていた。すっかり自分の日常になっていたアンリの存在の大きさを思い知らされて、無駄にへこんでしまう自分が本当に情けない。
「あっ、イザック! 僕たちつぎの授業の準備係じゃなかった⁉」
マルセルの声にイザックも「あ」と声をあげる。
「じゃぁ、先生が来るまで僕が待ってるから、マルセルたちは先に行って」
「え、でも、そしたらカイルくんが一人になっちゃうよ」
「ここから教室までならすぐだから大丈夫だよ。先生に遅れるって伝えてね」
「おう、悪いなカイル、あと頼む」
「ありがとう。それじゃぁロベールくんはゆっくり休んで早く治すようにね」
出ていく二人を見届けて、セレナはベッドに横たわるロベールのそばに近寄る。苦しみに歪んだ顔には玉の汗が滲んでいる。セレナはポケットからハンカチを取り出してそっと拭いてやった。