兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
「確かにな、まあ、そこで進路が変わって彼女はハウスメーカーに就職して、関西が実家だったから卒業して実家に戻ったんだ」
「じゃあ遠距離になったってこと?」
「そう…だけど、もう俺には1級の難関を突破するのに必死でさ…会いにも行けなくて、連絡も頻度が減ってさ、しばらくして彼女の方から好きな人が出来たから別れようと言われたんだ、それからは何人かの女性とお付き合いはしたけど本気で好きになった女性はいない……」
「ふーん、だから私が一ノ瀬でバイトしてるのを聞いてあんなこと言ったんだね」
「ごめん」
「もしね、私がまだ彼氏と別れてなかったら廉さんはその……パーティーでパートナーを見つけてた?」
しばらく廉は答えなかった。
廉さん……
「かもしれないけど、きっとつまらない男…上辺だけの男を演じていたかもしれないな」
さてとと言って風呂を入れてくると廉さんはリビングを出ていった。
香穂理は部屋で横になっていた。
何か辛い過去を話させてしまったような気がする…
でも、廉さんの為に私に何か出来る事はないかな…
次の日の朝、廉さんが仕事行ってくるから戸締りよろしくと部屋の外から告げて行ってしまった。
「はぁ、朝ごはん作って送り出そうと思っていたのにー、廉さんは朝が早いんだな、まだまだ廉さんの事、何にもわかってないや」
香穂理がリビングダイニングに行くと
『カフェオレ温めて飲みな』
と廉さんからメモが置かれてあった。
それから1週間は香穂理が帰っていくとすでに夕食が作られていて二人で食べた。
金曜日の夜のことだった。
「廉さん、明日は私が料理する!」
「香穂理ちゃんは昼までバイトだろ?俺は休みだから大丈夫だよ、ランチでも行く?」
「だって〜こんなのホテルに泊まってる感じだもん、私にも何かやらせてよ」
「学生は勉強が仕事だろ」
「今どきそんな事言う?(笑)」
「まあ、そのうち忙しくなってくるから今は俺に任せてくれよ」
「本当に?」
「うん、年末は忙しいから…香穂理ちゃん、日曜日は空いてる?」
「うん」
「パーティーの時のドレスを合わせに行こうか」
「ドレス??私お兄ちゃんの結婚式に着た服で行くつもりだったけど」
「うん、あれも可愛かったね、まあ他にも見てみよう」
香穂理は頷いた。