離婚するはずが、凄腕脳外科医の執着愛に囚われました

当初の予定通り離婚するのか、このまま夫婦として生きていくのか。自分の気持ちを見極めるためには、彼の提案を受け入れてみるのも一案だと思った。

それに、律とのキスが嫌か嫌じゃないかと聞かれたら、嫌ではない。考えただけで恥ずかしくてどうにかなってしまいそうだけど、拒む理由はひとつも浮かんでこなかった。

『わ、わかった』
『本当にいいのか?』
『うん。朝と夜に会えた時、だよね』

未依が了承すると、律は不敵な笑みを浮かべた。まるで肉食獣の罠にかかった小動物の気分になり、未依は彼をじっと見つめる。

『律くん?』
『……今は、夜だな』

そう言うが早いか、律は未依の唇を塞いだ。

『ん……っ』

頬を包む大きな手、意外にも柔らかい唇、腰を抱く力強い腕。初めてのキスは未依の感覚を鋭敏にし、心臓が壊れそうなほど早鐘を打つ。

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