離婚するはずが、凄腕脳外科医の執着愛に囚われました
それでも、嫌だとか離してほしいといった嫌悪感は抱かなかった。
彼にとって、ずっと自分は恋愛対象外だと思っていた。まさかこうして律とキスをする日がくるなんて。
ドキドキしながら目を閉じて唇を合わせていると、ぐっと後頭部を引き寄せられ、舌先が唇の合間から侵入してくる。
まさか初めからそんな深い口づけをされるとは思わず、未依はビクッと身体を跳ねさせた。
『悪い、嫌だったか?』
吐息が触れる距離で問いかけられ、未依は涙目になりながらも首を横に振った。
『嫌じゃ、ない。でも、できれば、ゆっくりペースでお願いします……』
上目遣いにそう頼めば、律は目元を片手で覆いながら『わかった』と了承してくれた。
二十七歳にもなって、キスだけでいっぱいいっぱいになるなんて情けない。子供っぽくて呆れられたかなと不安になったものの、律は翌朝もいってきますのキスをしてくれた。
未依のお願いを聞いてくれたのか、触れるか触れないかという軽いもので、それはそれで盛大に照れてしまったのだけれど……。