離婚するはずが、凄腕脳外科医の執着愛に囚われました

夫婦の時間が少ないことに不満はないが、いつか身体を壊してしまうのではないかという心配はある。医者の不養生とはよく言ったものだ。嬉しい気持ちよりも心配が先にきてしまったのは許してほしい。

『律くん疲れてるでしょ? 夜勤明けの日くらい、家でゆっくりした方がいいんじゃない?』

そう提案しても、律は『アメリカではずっと三、四時間睡眠で生活していたんだ。慣れてるよ』と言うばかり。

さらには、『新婚生活をやり直しさせてほしい。もう一度、俺を好きになってもらわないといけないんだ。キスだけじゃ足りない』などと言って、未依を大いに照れさせた。

彼とふたりで出かけたことがないわけではない。

未依が大学生の頃は須藤の実家で一緒に暮らしていたため、律が休みの日に映画を観に行ったり買い物にいったりしたことはある。

飛び抜けて優れた容姿でどこにいても注目される律の隣にいると、容赦ない視線が集まった。

『うわ、あの人超イケメン! 一緒にいる子、妹かなぁ』
『え、全然似てなくない?』
『じゃあ彼女?』
『いや、それはないでしょ。だって全然釣り合ってないし』

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