不遇の伯爵令嬢、婚約破棄しましたが嫁ぎ先では幸せなので、どうぞお構いなく!
捨て去った元家族が、ゴートダムの王宮で国の終わりを告げられていたころフィアラは無事に国境を越えてメイレール王国の辺境グロウレンス領へたどり着いた。
王都から馬車で途中の街での休みを挟みながら一週間で駆け抜けたのは、ひとえにいい馬とその馬に治癒をかける精霊たちのおかげで休憩が夜間のみであったためだろう。
精霊たちは、長年の愛しい子とのかかわりで人間は休まないと倒れると学習している。
寝ないことが最も悪いということも知っている。
なので最短で駆け抜けつつ、夜間はしっかりとした寝床のある街で休めるようにきっちり馬たちを治癒で回復させながら走らせていたのである。
馬も精霊も賢すぎるわよね、早く国から出たかったから助かったけれど。本来のスピードならあと五日は掛かっただろう。
馬たちも愛しい子のために頑張る精霊に頼まれれば断れず、ましてや自分たちの世話をたくさんしてくれたフィアラのためでもあると奮起してくれたそうだ。
休むたびにご褒美の人参と飼い葉を用意したのは言うまでもない。
「こんなに早くメイレールに来れたのはあなたたちのおかげね、ありがとう」
私の声掛けに馬も精霊も嬉しそうで、王都に居たころよりキラキラしている。
そして国境を越えて少し移動して辺境伯領の街の領壁に辿り着いたとき、出発前にグロウレンスへ向かうと本当に短い手紙を出しただけだったのにそこにはグロウレンス辺境伯閣下とその娘さんであるエレイノール様が待っていてくれたのである。
「はじめてお目にかかる。メイレール王国グロウレンス領の領主のヴィーエルスだ。こちらは娘のエレイノールだ」
小さくても可愛いレディーのエレイノール様は辺境伯の腕から降りると可愛らしいカーテシーでごあいさつをしてくれた。
「はじめまして、フランゼ女伯爵様。グロウレンス領主がむすめエレイノールでございましゅ」
最後を噛んでしまって、はわっとカーテシーから戻ると慌てているのが年相応で大変愛らしい。
それに四歳ながら完璧なカーテシーを見せてもらったら、しっかり先輩レディーとして返さなくてはね。
「はじめまして、グロウレンス辺境伯様、エレイノール様。ゴートダム王国フランゼ家のフィアラ・フランゼと申します。私を受け入れてくださり大変嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします」
最上級のカーテシーである、片膝を地に着けるギリギリで保つ姿勢を取ってご挨拶した。
私なりの最上級での感謝とこれからを踏まえての挨拶だ。
それは辺境伯には伝わったのだろう。
「あぁ、ぜひよろしく頼む。あなたにとってここが良き場所になるよう、最大限努力をする。ようこそグロウレンスへ」
こうして、私は縁を繋いでメイレール王国へとたどり着いた。
ここが私にとっての新しい居場所となる。
その第一歩を踏み出したのだった。
王都から馬車で途中の街での休みを挟みながら一週間で駆け抜けたのは、ひとえにいい馬とその馬に治癒をかける精霊たちのおかげで休憩が夜間のみであったためだろう。
精霊たちは、長年の愛しい子とのかかわりで人間は休まないと倒れると学習している。
寝ないことが最も悪いということも知っている。
なので最短で駆け抜けつつ、夜間はしっかりとした寝床のある街で休めるようにきっちり馬たちを治癒で回復させながら走らせていたのである。
馬も精霊も賢すぎるわよね、早く国から出たかったから助かったけれど。本来のスピードならあと五日は掛かっただろう。
馬たちも愛しい子のために頑張る精霊に頼まれれば断れず、ましてや自分たちの世話をたくさんしてくれたフィアラのためでもあると奮起してくれたそうだ。
休むたびにご褒美の人参と飼い葉を用意したのは言うまでもない。
「こんなに早くメイレールに来れたのはあなたたちのおかげね、ありがとう」
私の声掛けに馬も精霊も嬉しそうで、王都に居たころよりキラキラしている。
そして国境を越えて少し移動して辺境伯領の街の領壁に辿り着いたとき、出発前にグロウレンスへ向かうと本当に短い手紙を出しただけだったのにそこにはグロウレンス辺境伯閣下とその娘さんであるエレイノール様が待っていてくれたのである。
「はじめてお目にかかる。メイレール王国グロウレンス領の領主のヴィーエルスだ。こちらは娘のエレイノールだ」
小さくても可愛いレディーのエレイノール様は辺境伯の腕から降りると可愛らしいカーテシーでごあいさつをしてくれた。
「はじめまして、フランゼ女伯爵様。グロウレンス領主がむすめエレイノールでございましゅ」
最後を噛んでしまって、はわっとカーテシーから戻ると慌てているのが年相応で大変愛らしい。
それに四歳ながら完璧なカーテシーを見せてもらったら、しっかり先輩レディーとして返さなくてはね。
「はじめまして、グロウレンス辺境伯様、エレイノール様。ゴートダム王国フランゼ家のフィアラ・フランゼと申します。私を受け入れてくださり大変嬉しく思います。どうぞよろしくお願いいたします」
最上級のカーテシーである、片膝を地に着けるギリギリで保つ姿勢を取ってご挨拶した。
私なりの最上級での感謝とこれからを踏まえての挨拶だ。
それは辺境伯には伝わったのだろう。
「あぁ、ぜひよろしく頼む。あなたにとってここが良き場所になるよう、最大限努力をする。ようこそグロウレンスへ」
こうして、私は縁を繋いでメイレール王国へとたどり着いた。
ここが私にとっての新しい居場所となる。
その第一歩を踏み出したのだった。


