Existence *
「ちょっと翔くん、どこ行くのよ?」


ソファーから立ち上がり、足を進めていく俺に沙世さんの焦った声が聞こえる。


「寝る」

「翔くん、何も食べてないでしょ?夜ご飯作るから」

「別に気使わなくていいから」

「気なんか使ってないわよ。適度に起きてきて」

「ん、」


リビングを離れ、ベッドに倒れ込むように寝転ぶ。

シーツを頭まで被り、深いため息を吐き出した。


正直、自分にでも驚いた。

美咲に別れたいって言われた時から、今まで。

思った。

ここまで美咲に自分自身がハマっていたことに。


失って気づくもの?

そんなもんあんのかよって思ってたけど、これがそうなのかなって。


でもこうなってしまったから、これで良かったのかもって思う部分も少しはある。

俺の所為で美咲を傷つけて、迷惑かけて、きっとアイツ自身耐えられない事もあっただろうって。


だから俺と離れたら楽になるからそれはそれで良かったのだろうって。


早く、俺の中から消えてくんねぇかな…
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