Existence *
「香恋も寝る」
「うん」
「翔くん、泣いてる?」
「泣いてないよ」
「どっか痛いの?」
「痛くないよ」
「パパもママも泣いてる」
「…大丈夫。みんな香恋が居たら笑顔になるから。もう寝ような」
「うん、ウサギちゃんも一緒に寝る」
「うん、寝ような」
頭を撫ぜて、寝かすつもりが俺の瞼が落ちていくのが分かる。
やばい。
そう思ってても睡魔が襲い、一瞬意識を飛ばしていた。
いや、一瞬と言うより普通に眠りに入ってしまっていた。
目を覚ました頃にはとっくに香恋は眠りについていて、俺は身体を起し息を吐き出した。
眠っている香恋の頭を撫ぜ、布団を掛け直す。
そして香恋を起きないようにと立ち上がり、リビングに向かった。
「ごめん、普通に俺が寝てたわ」
ソファーに座っている二人に声を掛けると、諒也がクスクスと笑みを漏らして俺を見つめた。
「翔さん、見に行ったら香恋抱きかかえたままガチで寝てたから、そっとしてた」
「悪い。昨日2時間しか寝てねぇから横になった瞬間、寝てたわ。香恋がいつ寝たのかも知らねぇわ」
苦笑いしながらソファーに腰を下ろすと、葵ちゃんが俺を見て頬に笑みを作る。
「すみません、香恋の事」
「いいよ。むしろ俺が寝かされてたって感じだったしな」
「何か飲みますか?」
「いや、もう帰るわ。今から美咲迎えに行くから」
掛け時計に視線をうつすと、もうすぐで22時半を過ぎようとしている。
「美咲の事、お願いします。私も明日、病院に行くので」
「うん。ありがとう」
諒也の家を出て、その足で美咲の居る学校へと向かう。
着いてすぐ車から降り、俺はタバコを咥えた。
眠気覚ましにもなんも何ねぇけど、タバコに火を点けて煙を吐き出す。
昨日の今日で、美咲の事を気にならないと言うのは噓になる。
今日どんな思いで過ごしていたんだろうか。と思うと、今日言われた医師からの言葉が告げにくい。
短くなったタバコを灰皿に押し潰し、俺はスマホを取り出して時間を確認する。
…――22時56分。
「うん」
「翔くん、泣いてる?」
「泣いてないよ」
「どっか痛いの?」
「痛くないよ」
「パパもママも泣いてる」
「…大丈夫。みんな香恋が居たら笑顔になるから。もう寝ような」
「うん、ウサギちゃんも一緒に寝る」
「うん、寝ような」
頭を撫ぜて、寝かすつもりが俺の瞼が落ちていくのが分かる。
やばい。
そう思ってても睡魔が襲い、一瞬意識を飛ばしていた。
いや、一瞬と言うより普通に眠りに入ってしまっていた。
目を覚ました頃にはとっくに香恋は眠りについていて、俺は身体を起し息を吐き出した。
眠っている香恋の頭を撫ぜ、布団を掛け直す。
そして香恋を起きないようにと立ち上がり、リビングに向かった。
「ごめん、普通に俺が寝てたわ」
ソファーに座っている二人に声を掛けると、諒也がクスクスと笑みを漏らして俺を見つめた。
「翔さん、見に行ったら香恋抱きかかえたままガチで寝てたから、そっとしてた」
「悪い。昨日2時間しか寝てねぇから横になった瞬間、寝てたわ。香恋がいつ寝たのかも知らねぇわ」
苦笑いしながらソファーに腰を下ろすと、葵ちゃんが俺を見て頬に笑みを作る。
「すみません、香恋の事」
「いいよ。むしろ俺が寝かされてたって感じだったしな」
「何か飲みますか?」
「いや、もう帰るわ。今から美咲迎えに行くから」
掛け時計に視線をうつすと、もうすぐで22時半を過ぎようとしている。
「美咲の事、お願いします。私も明日、病院に行くので」
「うん。ありがとう」
諒也の家を出て、その足で美咲の居る学校へと向かう。
着いてすぐ車から降り、俺はタバコを咥えた。
眠気覚ましにもなんも何ねぇけど、タバコに火を点けて煙を吐き出す。
昨日の今日で、美咲の事を気にならないと言うのは噓になる。
今日どんな思いで過ごしていたんだろうか。と思うと、今日言われた医師からの言葉が告げにくい。
短くなったタバコを灰皿に押し潰し、俺はスマホを取り出して時間を確認する。
…――22時56分。