花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~
第二章

花、派遣で働く

「花。行ってきます」

「行ってらっしゃいあなた。……なーんてね」

「ふふふ。照れてる花」

「照れてないってば、ふ、わ……」

 抱き寄せられてほっぺにキスを落とす。流石は天下の神宮寺財閥の御曹司。やることが違う。

 挙句、ほっぺをひとなめして笑ってからあなたは出て行った。

「……ったく」ほっぺが熱い。熱を持ったこの体温。溶けあうように抱き合って、いくら抱き合っても嫌になんかならなくて……。

「いけないいけない」することがあるんだってば。

 そのままにしていた朝食の席を片付け(いくら後からマキノさんが来てしてくれるとはいえ)、手早くメイクをし、リクルートスーツに着替える。恋乃に会いに行ったときの格好だ。彼女は勝ち組でわたしは……。

 いやいやいまさらそんな悲劇のヒロインぶらないの。あの神宮寺恋生が認めてくれた自分。川瀬花子という人間を愛してやるのさ。
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