花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~
「あむ」食べるのかよ。そう、食べよう。食べると活力が湧いてくる。生きてくるエネルギー。「とろける……」ととろけそうな顔をする恋生を見て思わず笑みがこぼれる。

「じゃあ、花も。はい、あーん」

 いただだきます。

 ……ってなんだこの新婚ごっこ。

 初ディナーだから気合の入りまくったご飯を想定していたが、あっさりめのハンバーグで拍子抜け。といっても、この秋の始まりにちょうどいいメニューである。まだ夏の疲れが残っていて、あんまり重たいものは食べたくないし……。

「私の大好物がハンバーグ、……って知っていたっけ?」

 グラスをあおる恋生は、「花のことならなんでも」

「そう? じゃ、付き合ってきた彼氏の人数とか、知ってる?」

 繊細な指先を示すかのように、グラスを置いた恋生は、まっすぐ私を見据え、

「いまの花にしか興味がない。過去は過去」

 そうか。「恋生って、いつの間にそんなに私のことが好きになったの?」

「出会った瞬間から」即答。迷いがない。「もう、このひとは運命だ、……って思い込んでいた。花。俺たち運命なんだよ」
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