花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~
「め。この肉!」毎日たくさん食べてよく寝ているから肉に罪はない。罪があるとしたら私の煩悩か。すらっとした韓国系美女みたいなスタイルになることを夢見つついったん着替えて、敢えて、からだのラインがびしばし出るウェアで気合を入れる。

 恋生宅には鏡の間があって。なお、トレーニングルームは別にあるらしい。部屋の壁がぜーんぶ鏡になっていてどこからも自分が見られる。恐ろしい部屋! そこに、テレビを持ち込んで動画を再生してフィットネスに興じる。

 終わる頃にはマキノさんがやってくる。変に気を遣わせるのもなんなのでと、私は手早く化粧をして出かける。

 外はあいにくの霧雨。まぁいい、こういう日はコーヒーと読書に限る。

 恋生宅周りを散策していると、激安のスーパーがあったり、昔ながらのアーケードの商店街があったりと、セレブ風の建物が並ぶ一方で下町みたいな空気を醸し出している。先生とおててを繋いでいる保育園児の列を見ると微笑ましい。笑って手を振る。振り返す。この世はコミュニケーションだ。全部が全部、対話で成り立っている。
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