響け!永遠のレガート
レオンハルトとオルハンはカルディナーレ邸にて、フランチェスカを脅迫している人物についてそれぞれ推察を話していた。
「まず、事件を整理しよう。今回の脅迫事件は一般的な脅迫事件と違う」
レオンハルトがそう始めると、オルハンが「そうだねぇ」と頷く。オルハンの手元にはフランチェスカの元に届いた脅迫分が並んでいる。
「一般的な脅迫事件なら、フランチェスカさんに歌をやめるというような内容のはずだ」
「でもこの事件は逆だからねぇ」
「フランチェスカさんに歌をやめてほしくない人物といえば誰が思い付く?」
「そりゃあ彼女のファンの人間かな。それかオペラハウスの人間か」
フランチェスカに歌をやめてほしくない人物で考えると、すぐに頭に何人かの顔が浮かぶ。しかしーーー。
「フランチェスカさんはご両親とルチアーノさん以外、引退したいという意思を話していない」
「犯人がどこかでフランチェスカさんが引退を考えていることを知ったってことかい?」