気まぐれ王子と召使い
昼休みになり、予定通りに甲斐君はお弁当を持って中庭に来た。
久しぶりに来たからなのか、他に理由があるのか甲斐君はソワソワとしている。
「なにソワソワしてんだよ馬鹿頭」
「い、いや……えーーっと……」
あー、とか、うー、とか頭を抱えてる甲斐君に痺れを切らしたのか、世那は「早く何とか言え」と呆れた顔で甲斐君に言い放った。
「あー!決めた!言うよ!じ、実は、好きな子が出来てさ…!その子と最近仲良くなろうと昼一緒に飯食ったりしてたんだよ」
(お、おお……)
予想外の言葉に私と世那はぱちぱちと二人で目を合わせた。
「お、おめでとう!……って言っていいのかな…でも、お昼ご飯一緒に食べるなんて仲良くなきゃ出来ないよね…!」
「ふーん、なんて名前のやつ?」
「6組の須藤さん……合同授業がきっかけで話すようになったんだ」
へー、と言いながら紙パックを飲んでいる世那の心情は読み取ることが出来ない。