気まぐれ王子と召使い

須藤さんと言えばバドミントン部の副部長をしてる子で、うちの学年じゃ明るくて可愛いって有名だ。

甲斐君と朧気ながらも須藤さんの顔を想像してみると、なんとなくお似合いだなーって思う。

甲斐君は私達に報告出来たことで勢いがついたのか、体を乗り出して世那に顔を近付けた。



「でさ!俺、世那のこと須藤さんに紹介したくて!」


「……はぁ?なんで?」


「なんでって、やっぱり一番の友達に紹介したいだろ、好きな人のことは!須藤さんも世那と話してみたいって言ってたし」


「紹介すんのはせめて付き合ってからじゃないのか?」


「え?ま、まぁ、そうかもしれないけど…」


最もすぎる世那の言い分に甲斐君は一瞬たじろぐも、負けじと世那を見つめ返した。



「でも、初めてこんな気が合うなって子と会ったって言うか、正直最初話した時からかなり気になってた子だからさ……マジで世那に紹介したくて!」


「俺に紹介してどうすんだよ。悪いけど嫌な予感するからパスー」


「嫌な予感?」


「そー、嫌な予感。下僕ならなんとなく分かんない?俺の考えてること」



どことなく言いづらそうにしてる世那に、思考をめぐらせてみる。

世那が甲斐君に直接言いにくい嫌な予感……



(あ、須藤さんが世那を気になっちゃうパターンだ!!)


ピーンと頭の中で閃いて世那にコクコクと頷いて見せる。

< 184 / 187 >

この作品をシェア

pagetop