気まぐれ王子と召使い
須藤さんと言えばバドミントン部の副部長をしてる子で、うちの学年じゃ明るくて可愛いって有名だ。
甲斐君と朧気ながらも須藤さんの顔を想像してみると、なんとなくお似合いだなーって思う。
甲斐君は私達に報告出来たことで勢いがついたのか、体を乗り出して世那に顔を近付けた。
「でさ!俺、世那のこと須藤さんに紹介したくて!」
「……はぁ?なんで?」
「なんでって、やっぱり一番の友達に紹介したいだろ、好きな人のことは!須藤さんも世那と話してみたいって言ってたし」
「紹介すんのはせめて付き合ってからじゃないのか?」
「え?ま、まぁ、そうかもしれないけど…」
最もすぎる世那の言い分に甲斐君は一瞬たじろぐも、負けじと世那を見つめ返した。
「でも、初めてこんな気が合うなって子と会ったって言うか、正直最初話した時からかなり気になってた子だからさ……マジで世那に紹介したくて!」
「俺に紹介してどうすんだよ。悪いけど嫌な予感するからパスー」
「嫌な予感?」
「そー、嫌な予感。下僕ならなんとなく分かんない?俺の考えてること」
どことなく言いづらそうにしてる世那に、思考をめぐらせてみる。
世那が甲斐君に直接言いにくい嫌な予感……
(あ、須藤さんが世那を気になっちゃうパターンだ!!)
ピーンと頭の中で閃いて世那にコクコクと頷いて見せる。