気まぐれ王子と召使い
お昼ご飯を食べ、私達の教室に帰る前に甲斐君と6組に寄ることになった。
チラリと6組の方を覗くと、須藤さんと思われる人が楽しく女子グループと談笑している姿が見える。
「須藤!」
甲斐君が須藤さんを見つけ、大きく手を振ると、須藤さんは顔をぱぁっと明るくしてこちらに向かってきた。
くるんとしたポニーテールにパッチリとした目。
男子に人気なのも頷けるなぁ、と他人事のように考えると須藤さんがニコニコとした顔で甲斐君と話し始めた。
「甲斐〜!今日は他の人とご飯食べる予定って聞いたけど、もう大丈夫なの?」
「あぁ、実はもう食べたんだよ。それでついでに紹介しておきたいなって思って…」
「紹介?」
不思議そうな顔の須藤さんに甲斐君は胸を張りながら、居心地悪そうに私の後ろに居る世那の腕を引っ張った。
「おい……馬鹿頭……」
嫌そうに顔を歪ませる世那のことなどつゆ知らず、甲斐君は笑顔で須藤さんに世那を紹介した。