気まぐれ王子と召使い


「潮干狩りね……世那さん絶対すぐに飽きると思うんだけどなぁ」


「俺は海で泳いでくるから良いんだよ。潮干狩り担当は下僕な」


「私だけ!?」


「お前泳げねーだろ」


当たり前じゃん、と言うような顔で平然と言ってのける世那に文句のひとつも言いたくなる。

確かに泳げないけど、あさり取るのも作るのも全部私が担当じゃん!

かと言って海に行ってもどうせ私は潮干狩りぐらいしかやることが無いので、イマイチ反論もしづらい。

私の沈黙を肯定と受け取ったのか、世那は意気揚々と「じゃ、今度の土曜日に海な」と笑顔で言葉を紡いだ。


(世那は本当に甲斐君のことどうでもいいのかなぁ…)

私は二人が仲良く話してる所見るのが好きだったんだけどな。
モヤモヤとする心を覆い隠すように曖昧に笑った。
< 214 / 215 >

この作品をシェア

pagetop