気まぐれ王子と召使い
幸せな箱庭
世那は私の手を引いてくれている。
「お前、今度こそ俺の家泊まれよ」
夕日が沈む中、世那は楽しげに言った。
「お前が晩飯を作って、風呂入ったあとに二人で映画を見て……お前が好きなゲームもやってやってもいい」
「……うん……」
「まだ心配そうな顔してる。大丈夫だって、俺だけがお前を守ってやるから」
目を細めて幸せそうに笑う世那に、私も笑顔を作った。
最初から、全部これで良かったんだ。
世那と一緒に毎日を過ごして、世那の言う通りに生きる。
こんな私が世那から離れて生きれるわけ無かったのに、なんで世那から離れようなんて考えちゃったんだろう。
「世那、ずっとずっと、一緒に居て…」
ぎゅっと世那の手を強く握り締めると、世那は目をキラキラと輝かせて美しく笑った。
「良いよ、なにがあっても、ずっと一緒に居てやる。だからお前も俺を拒絶するなよ?拒絶して俺から離れようとしたら、絶対に許さないからな」
「そんなこと……しないよ。私には世那だけだから」
「そうだ、お前には俺だけだよ。お前みたいな奴が他の奴とやっていけるわけない」
「うん、そうだね」
「俺だけがお前を受け止めてやれるんだ」
「うん……」
世那の言うことが、全部正しい。
私なんかが、普通に生きれるわけなかったんだ。