気まぐれ王子と召使い
朝、目が覚めると、世那は私の頭を優しく撫でながらジッと私を見つめていた。

世那はいつから起きていたんだろう。



「……おはよう、世那……」



寝ぼけながらも笑いかけると、世那は口元に弧を描いて「おはよ」と短く言葉を返した。

そんな時間が幸せで怖くて、思わず世那を抱き締めると世那は嬉しそうに抱き締め返してくれた。



「……学校、行きたくないよ………」


「クラスが怖いのか?」


「……うん」



「なら、今日は俺と一緒にここに居る?」



蕩けた顔で甘く囁く世那にコクリと頷きそうになるも、母さんの中学の時の心配そうな顔を思い出して思いとどまる。


もう、学校に行けないなんて心配かけられない。



「……ううん、頑張って行くよ。でも、世那と一緒に行きたい」


私の言葉に一瞬残念そうに目を伏せるも、すぐに笑顔を作って「お前は本当にしょうがないなぁ」と頭を優しく撫でた。


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