気まぐれ王子と召使い
「そっか……夕香里を元気づけようと皆してたみたいだけど……予定があるならしょうがないね…」
「…………元気だよ、私は……」
「それなら良いんだ。最近、噂も聞かなくなったし……きっと皆夕香里がそんな子じゃないって気付いたんだね」
噂、という単語が聞こえて身体がビクリと震える。
もう終わったんだから、気にしなくていいのに。
それに私は何もしてない。
ただ、世那が私を守ってくれてるだけだ。
「夕香里が一番分かってると思うんだけど、夕香里は一人じゃないよ…?俺もそうだし、世那も啓も澄佳も友洋君も居るからね……」
「居ねーよ、そんなの」
バッと後ろを振り返ると、琥珀君を睨み付けるように世那が立っていた。


