気まぐれ王子と召使い
「中学の時もそうだったよね…自分を持ってて、正義感が強くて……口では強く言ってるけど、困ってる人を見過ごせない性格だから…」
「……」
(あの世那がなにも言えなくなってる……)
あれだけ脅してやると意気込んで居たのに、この有様だ。
琥珀君恐るべしと言ったところかな。
にしても中学の時に世那が琥珀君を助けてあげたりしたのかな?
そうじゃないと出てこないような言葉な気がするけど……
「世那さん、大丈夫ですか……?」
「……これ以上こんな気持ち悪い奴と話してたら気分が悪くなるわ」
「飲み物買って教室戻ろっか……琥珀君も、急にこんなこと言い出してごめんね」
「?こちらこそ、心配してくれてありがとう。夕香里も、心配かけてごめんね…」
「おい……次その薄汚い声でコイツの名前を呼んだら殺すからな」
「世那さん!ほら、そんなこと言わないで早く自販機行きましょう!!」
これ以上の厄介事はごめんだ。
世那の腕を掴んでいそいそと自販機に向かう私達に琥珀君はヒラヒラと控えめに手を振っていた。