運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 けれど今、現実には、彼はすぐそばにいて、彼の娘は父親と一緒に過ごしている。そして結菜も、どこかリラックスしているように見える。やはり血縁というものは関係があるのだろうか。
 これからどうすればいいのか。もし実家に居場所を知られたり、ましてや優希くんと再会したりしたことが知られてしまえば、琴音が何かを仕掛けてくるかもしれない。
 ぐるぐるといろいろなことを考えてみても、結局のところ答えなど出るはずがなかった。

結論はひとつ――まずは、身体を治さなければどうしようもない。

 会社に事情を話すために電話をしなければ……。病室で電話をしていいのだろうか? 大部屋ならもちろん無理だが、この特別室ならどうだろう。

 そう考えはするものの、やはり病室で電話は避けた方がいいだろう。そう判断して、痛む身体を起こしベッドから降りようとしたとき――思いきりバランスを崩して倒れこんでしまった。
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