運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 さっきから気になっていたのだ。部屋の中にはアメニティやカーディガンなど、入院に必要そうなものがいろいろと増えていた。

「とりあえず、私が必要そうだと思ったものを用意したけど、足りないものがあったら言ってね」
 にっこりと笑った沙織さんに、私は少し焦りつつ口を開く。

「でも、私にはお返しもできません。だから……」
 そう言うと、沙織さんはベッドサイドの椅子に腰を下ろし、私と視線を合わせた。

「いいの。晴香ちゃんだから、助けたいの」
 沙織さんはまっすぐに私を見て言った後、優希くんに視線を向けた。やっぱり優希くんは私に気づいていて、彼女に頼んでくれたのかもしれない。

しかし、気づいていてなお、こんなに親切にしてくれているのだとしたらどうして?
理解が追い付かない私だったが、現状どうしようもできない。今は、少しだけ頼らせてもらってもいいのだろうか。そう思ったときだった。
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