運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 エレベーターホールへ向かう廊下を歩いていると、フロアの冷房が少し効きすぎているのか、ひんやりとした空気に思わず腕を組む。けれど、ガラス越しに見える外の景色は対照的で、灼熱という言葉がぴったりだった。ギラギラと太陽が照りつけ、アスファルトの向こうがゆらゆらと揺れているように見える。

 七月も終わりに近づき、連日の猛暑は「異常気象」としてニュースでも大きく取り上げられていた。
 ちょうどそのとき、エレベーターの扉が開き、数人の社員とともに乗り込む。十五階のカフェテリアフロアに着くと、明るく開放的な空間が目の前に広がった。

 ここは、ビルで働く社員なら誰でも利用できるカフェテリアで、日替わりのビュッフェ形式ランチが人気だ。栄養バランスがよく、価格も手頃なため、私もよく足を運んでいる。
 昼休みの時間帯ということもあり、すでに多くの社員がテーブルを囲み、思い思いの話に花を咲かせていた。
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