運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
洗面所にたどり着いた私は、ワンピースの染みの位置を確かめ、備え付けのシミ取り剤のキャップを外す。そのとき、不意に胸元のペンダントが目に入り手を伸ばす。私は何かにすがるように、そのトップをぎゅっと握りしめた。
「お母さん……私は、大丈夫だから」
それは誰に聞かせるでもない独り言で、けれど、何度も自分の中で反芻することでしか、崩れかけた心の均衡を保つことはできなかった。
私は目の前の白い布に指先をそっと押し当て、ゆっくりと洗い始める。
絶対に、この家だけは、私が守る。たとえ誰ひとり、味方がいなかったとしても。
――あのころは、そう強く思っていた。
「お母さん……私は、大丈夫だから」
それは誰に聞かせるでもない独り言で、けれど、何度も自分の中で反芻することでしか、崩れかけた心の均衡を保つことはできなかった。
私は目の前の白い布に指先をそっと押し当て、ゆっくりと洗い始める。
絶対に、この家だけは、私が守る。たとえ誰ひとり、味方がいなかったとしても。
――あのころは、そう強く思っていた。