運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 階段を降りる足音がやけに大きく聞こえて、私は呼吸を整えるように、小さくいきをはいた。

 そう、これが変わることのない、私の日常だ。

 亡き母と祖父母が生きたこの家のすべてを守るために、どれだけ義妹に侮辱されても、継母に疎まれても、この場所を手放すことだけはしたくない――。

 私の中のその覚悟は確かで、守ると決めた以上、ただ黙って言いなりになることはできない。
誰かの庇護のもとでただ弱弱しく生きるような生き方ではなく、意思をもって立ち続けなければ、きっとこの家を守り切ることなどできないとそう思っていた。

 だけど、現実は、そんな覚悟をあざ笑うように、母の大切にしていたものを壊されたりする日々だ。
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