運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 そう言いながら、男は私の手首を強く掴み上げた。

「遠くへ放置してこいって言われてるけど、その前に――少しくらい、遊んでもいいよな?」
 にやりと笑う男たちの顔が、じわじわと近づいてくる。
 どうしよう。このままでは――。今は、とにかくここから逃げなければ。そう思っても、腕を思いきり掴まれていて動けない。
 こんな場所で、見ず知らずの男たちに汚されるくらいなら――死んだ方がマシだ。

 初恋をこじらせているつもりはなかった。けれど、虐げられる毎日の中で男性とお付き合いをしたこともなく、父の姿を見て育ったせいで、男性を信じるのが恐ろしかった。それでも、いつか、大切に想える人と……。そう思っていた。

「おい、意外にいい女だから、俺からだろ」「いや、俺だ」
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