運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
「こんな素敵な場所だし、あのころは優希くんが〝朝倉の御曹司〟だって知らなかったから、普通に話せました。でも、今は……」
 そこまで言ったところで、ふと彼の温度が少し下がったような気がした。

「朝倉の御曹司だと、何かが変わるのか?」
 静かだが、わずかに低くなった声に、私は慌てて首を横に振る。

「私なんかが、普通に話したりしていいのかって思うのは、当然でしょう?」
 そう言うと、今度は優希くんがほっとしたようにわずかに表情を和らげ、静かに口を開いた。
「晴香も大人になって、洗練された女性だ。だから、対等な関係でいい」
 さらりと褒めるような言葉に、私は恥ずかしさを覚えつつも、了承の意味を込めて小さくうなずいた。
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