運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
「じゃあ、どうしてそんなことを言うんだよ……」
 かすかに聞こえたその呟きの直後、不意に距離を詰められ、次の瞬間には優しく唇をふさがれていた。
 ――え?
 頭の中は理解が追いつかない。それでも、優希くんの手が後頭部に添えられ、触れるだけのキスが何度も繰り返される。それは、あの男たちから向けられたものとはまったく違っていて、嬉しさしかなかった。
 彼がいい。そんな思いが自然と胸にあふれてきた。
 私は勇気を出し、彼の首にそっと手を回した。その瞬間、少しだけ目を開けると、優希くんが驚いたように目を見開き、次の瞬間にはとろけるように甘い光を帯びた瞳へと変わっていた。それだけで、胸がきゅっと締め付けられる。ずっと片思いをしていた人に、こんなふうに触れられて嬉しくないはずがなかった。

「俺が言ったことは……こういうことだよ?」
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