運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 アメリカに行く前に、大人の付き合いを――そう告げられているのだろうか。私はその意味を了承したから、こうしてここにいるのだろうか。頭の中では疑問がぐるぐると回る。それでも、今のキスが嬉しかったという事実だけは、どうしようもなく胸に残っていた。

「わかってます」
「本当に? いいのか?」
 何を問われているのか、経験のない私にはすぐには理解できなかった。ただ、初心すぎる自分を悟られるのが恥ずかしく、ごくりと唾を飲み込みながら視線を逸らして呟く。

「楽しくは……ないかもしれないよ? それでもいいの?」
 緊張からか、敬語はすっかり抜け落ち、昔のように自然な言葉で尋ねていた。

「そんなわけないだろ。晴香を抱きたい」
 その答えとともに、再び唇が重なった。
 その夜、私は夢の中にいるようだった。何度も求められる熱に、ただ翻弄され続けていた。
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