運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
その声とともに、重い扉の隙間から琴音と麻子さんの顔がのぞいた。ふたりの姿を見た瞬間、胸の奥から小さく息が漏れる。助けが来たわけではない。むしろ、ここに来るのは彼女たちしかいないのだと改めて思い知らされたからだ。
琴音は出かけていたのか、完璧に整えられた巻き髪で化粧も乱れなく微笑んでいる。その笑顔は一見すれば穏やかだが、瞳の奥には鋭い棘が潜み、私を見下す視線は冷ややかだった。
隣に立つ麻子さんは、黒いシルクのブラウスを身にまとい、腕を組んだまま、薄い唇に冷笑を浮かべていた。
「あんたの顔をみたら、せっかく食べてきたおいしい料理がまずくなったわ」
そう吐き捨てるように言うと、私に視線を向けた。
「出て」
琴音が短くそう告げる。ようやく自由になれるのかと錯覚したが、ふたりが私を促したのは、家の奥の自室へ戻るためだった。
琴音は出かけていたのか、完璧に整えられた巻き髪で化粧も乱れなく微笑んでいる。その笑顔は一見すれば穏やかだが、瞳の奥には鋭い棘が潜み、私を見下す視線は冷ややかだった。
隣に立つ麻子さんは、黒いシルクのブラウスを身にまとい、腕を組んだまま、薄い唇に冷笑を浮かべていた。
「あんたの顔をみたら、せっかく食べてきたおいしい料理がまずくなったわ」
そう吐き捨てるように言うと、私に視線を向けた。
「出て」
琴音が短くそう告げる。ようやく自由になれるのかと錯覚したが、ふたりが私を促したのは、家の奥の自室へ戻るためだった。