運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 そのひと言が胸を熱くし、幼いころにはどうにもならなかった思いが、今ならきっと違う形に育てられるのだと確信に変わる。

「俺がアメリカに行くことが決まっていても?」
 少し逡巡をにじませながら尋ねると、彼女は考え込むように目を伏せ、やがて柔らかく微笑んだ。

「そうだね、一緒に行ってもいいしね」
 思いがけない答えに、胸が高鳴り、気づけば自分でも想像していなかった言葉を彼女へ伝えていた。

「結婚を前提に、俺と付き合ってくれないか」
 親から何度言われてもその気になれなかったのに、晴香となら自然と一緒にいたいという思いが込み上げてくる。今の俺にはそれなりに力もあり、政略結婚に従う必要などない。愛する人と結婚する、それが本来の望みであり、祖父に対してもようやく自分の気持ちを堂々と告げられるだけの覚悟を持てるようになった。だからこそ、口から出た言葉に偽りはなかった。

「もちろん、私でいいなら」
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