私と彼と彼のアンドロイド
「確かにいろいろ習い事やらされてたけど、自分は庶民のつもりなんだよ。彼にもお嬢と思われてて」
「お花、お茶、ピアノに英語だっけ。大変そう」
「大学入学と結婚でやめることができてよかった。自由万歳! だけど……」
結婚指輪を見てため息をつく音緒に、大翔がにやりと笑う。
「ケンカか? 倦怠期か?」
「んなわけないですよ、今日も送ってもらってラブラブじゃんね」
「それ以前……。いっつも子ども扱いされるの」
音緒はまたため息をついた。
「まだ進んでないの?」
希世がたずねると、音緒は頷いた。
「ずっと私の片思い。十一歳も差があるとダメなのかなあ」
「音緒は心理学科なんだから、相手の心を読めたり操れたりしない?」
「そんな便利じゃないよ」
希世みたいに思っている人はときどきいるが、勉強すればするほど、心は複雑だから「心理学」があるのだな、と思う。
「好きな人といるときは瞳孔が開くっていう研究結果があるの。だから逆に、瞳孔が開いた状態で一緒にいたら好きになってくれるかなって、照明を暗くしたことがあったの」
「ほうほう?」
希世は興味深そうに手を止めた。
「暗いね、って言われて照明を全灯にされて終わった」
それを聞いた希世はぷっと吹き出し、大翔はげらげらと笑った。
「お花、お茶、ピアノに英語だっけ。大変そう」
「大学入学と結婚でやめることができてよかった。自由万歳! だけど……」
結婚指輪を見てため息をつく音緒に、大翔がにやりと笑う。
「ケンカか? 倦怠期か?」
「んなわけないですよ、今日も送ってもらってラブラブじゃんね」
「それ以前……。いっつも子ども扱いされるの」
音緒はまたため息をついた。
「まだ進んでないの?」
希世がたずねると、音緒は頷いた。
「ずっと私の片思い。十一歳も差があるとダメなのかなあ」
「音緒は心理学科なんだから、相手の心を読めたり操れたりしない?」
「そんな便利じゃないよ」
希世みたいに思っている人はときどきいるが、勉強すればするほど、心は複雑だから「心理学」があるのだな、と思う。
「好きな人といるときは瞳孔が開くっていう研究結果があるの。だから逆に、瞳孔が開いた状態で一緒にいたら好きになってくれるかなって、照明を暗くしたことがあったの」
「ほうほう?」
希世は興味深そうに手を止めた。
「暗いね、って言われて照明を全灯にされて終わった」
それを聞いた希世はぷっと吹き出し、大翔はげらげらと笑った。