貧困乙女、愛人なりすましのお仕事を依頼されましたが・・・
マーガレットになりすます
プロの腕前は・・・スゴイ!!
全身が写る鏡の前で、ジェシカはある意味、驚き、感動をしていた。
自分だけど・・・自分でないほど、可愛らしい女性がそこにいる。
女性って、化粧でここまで変わるのか?
ジェシカは腰をかがめて、鏡の中の顔を確認した。
つけまつげが、ばさばさしてうっとおしいが、目がくっきりとしている。
ピンクの口紅とチークが甘い雰囲気をつくっているし、髪の毛はつやつやで、内巻きのカーブが芸術的だ。
「ドレスとバック、ヒールはこれにしましょう」
スタイリストはベテランらしく、
何着もかかっているドレスからためらいなく選ぶのを、ジェシカは黙って眺めていた。
値段を見ないのか・・・これはレンタルになるのか悩んでいると
「試着をしてサイズをみましょうね」
と、背中を押され事が、どんどん進んでいく。
オフホワイトの光沢のある、絹のAラインのワンピース。
ハーフアップの髪に、小さな花が飾られた。
ビーズがたくさんついたパーティバックと、華奢なストラップのヒールサンダル。
「すごく可愛らしいですよ。笑顔をつくってみてください」
スタイリストがスマホのカメラを、ジェシカに向けた。
ぐぎぎぎぎ・・