貧困乙女、愛人なりすましのお仕事を依頼されましたが・・・
階段から下を見ると、玄関先でバリーが男性に、タオルで体を拭いてもらっている。

バリーはすぐにジェシカに気がつくと、階段を2段飛ばしですっ飛んできた。

「ダメだよ。バリー、汚れちゃう!!借り物だからね」

飛びついてじゃれるバリーの首輪を握り、お座りをさせた。

「おはようございます。朝から大騒ぎですね」

カートリッジさんが、厨房から出てきた。

「すみません・・・お騒がせして・・・」

ジェシカが頭を下げると

「朝食の準備できています。
あと、今日のスケジュールを説明しますから」

「はい・・・」

ジェシカは服に毛がついていないか、慎重に確認した。

「バリーを外に出してください。
彼が面倒をみてくれます」

カートリッジさんはそう言うと、庭師を手招きした。

「バリー、いい子にしてね」

ジェシカは頭を軽くなでると、庭師が首輪にリードをつけた。

「よしよし、こっちにおいで。お任せください。お嬢様」

お嬢様って・・・私も使用人なのだけれど。

ジェシカの心配をよそに、庭師は犬の扱いは慣れているようで、バリーを連れていった。
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