貧困乙女、愛人なりすましのお仕事を依頼されましたが・・・
「もちろん、そちらの仕事もやってかまいませんよ。
最初はいくつかの慈善パーティとか、出てもらうことになりますが。
カートリッジに言って、調整してもらえば大丈夫です」
ジェシカが、恐る恐る聞いた。
「その・・・いつまでですか?」
アレックスはバリーを抱きしめたまま、ジェシカと向き合った。
ゼニスブルーの瞳は、決意を示す光を灯している。
「期間は・・・決めません。
あと、報酬は「私」でどうですか?」
えええ?
報酬が「私」ってどういうことだ?
ジェシカがきょとんとしていると、
アレックスはおかしそうに、くくくと笑った。
「クリスマスプレゼントは、指輪にしましょう。
バリーには新しい首輪を」
NOと言ったら、次の仕事はこない。
バリーは、すでにアレックスの飼い犬のように従っていて、YES状態だ。
「まぁ、その・・・前向きに検討したいと・・・思いますけど」
でもこれは・・・もう、仕事の話ではなくて・・・?
ジェシカは、バリーとアレックスと一緒に、暖炉のそばでくつろいでいる姿を想像した。
穏やかで、心とお腹が満たされる場所を・・・手放していいのか。
「その・・・クリスマスに、弟を呼んでもいいですか?
あと、カンさんに頼んで七面鳥の焼き方を教えてもらうのと、ツリーの飾りつけもやりたいし」