好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「結構過激っすね」と一色は何度か納得したように頷いた。「おれ代表戦とか見に行ったことありますけど、爆心地なんか近寄れませんでした。超にわかです」
「日本代表の歌とか歌えるの?」
「適当に合わせるだけならなんとか、です。ニィッポン、ニィッポン、ニィッポン」
ハイ。ハイハイハイハイ。
お茶碗をお箸で叩く、酔っぱらいさながらの行動をしたのは桐沢だ。
一人が歌い出すと釣られる人間が表れるのが集団の心理だ。ましてやサッカー日本代表がベスト16入りという好成績を残した記憶がいまだひとびとの間には新しい。
ニュースで見かけた渋谷のスクランブル交差点の映像を思い起こしつつ、彼女はひとり席を立った。
* * *
「あ」
「よお」携帯で仕事の電話をしていた様子の蒔田と鉢合わせた。居酒屋の細い廊下にて。「なか、うるさいがなにを盛り上がっている」
「話の流れで日本代表の話になって、ひとりが歌い出したら他のお客さんまで歌い出しちゃって……」
「戻りづらい雰囲気だな」
「そうですね」と彼女は肩を竦めた。「電話。なにか急ぎの用件でしたか」
「いいや。こないだのに比べたらなんてこたない」先日。ビジネスパートナーさんがUSBメモリ入りの自分のバッグを紛失した。
「日本代表の歌とか歌えるの?」
「適当に合わせるだけならなんとか、です。ニィッポン、ニィッポン、ニィッポン」
ハイ。ハイハイハイハイ。
お茶碗をお箸で叩く、酔っぱらいさながらの行動をしたのは桐沢だ。
一人が歌い出すと釣られる人間が表れるのが集団の心理だ。ましてやサッカー日本代表がベスト16入りという好成績を残した記憶がいまだひとびとの間には新しい。
ニュースで見かけた渋谷のスクランブル交差点の映像を思い起こしつつ、彼女はひとり席を立った。
* * *
「あ」
「よお」携帯で仕事の電話をしていた様子の蒔田と鉢合わせた。居酒屋の細い廊下にて。「なか、うるさいがなにを盛り上がっている」
「話の流れで日本代表の話になって、ひとりが歌い出したら他のお客さんまで歌い出しちゃって……」
「戻りづらい雰囲気だな」
「そうですね」と彼女は肩を竦めた。「電話。なにか急ぎの用件でしたか」
「いいや。こないだのに比べたらなんてこたない」先日。ビジネスパートナーさんがUSBメモリ入りの自分のバッグを紛失した。