好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
「納得いかないことだっておれだってあるさ。だが誰かがやらなければ」
「その使命感こそが」彼女は蒔田を遮って言った。「本当に大事なものを見えにくくさせているのかもしれませんね」
ちょっとしたワンセンテンス。
なんてことない台詞が、その人物の急所を突くことがある。
彼女は予想していなかったが、蒔田には思い当たるふしがあるようだ。
「……痛いところを突くな、本当に……」
蒔田が傷ついたように胸を押さえたので彼女は本当に驚いた。「す、すみません、変なこと言っちゃって……」
「お詫びと言っちゃなんだが頼みたいことがある」
「な、なんでも聞きます」
「それじゃあ」蒔田は片手を下ろした。「今後一切――」
「お取り込み中のところえらいすんません」
誰の声かと思った。この喋り方。決まっている。
「お二人さんの向こうにある便所に行きたいんすけど……」
二人は、二手に別れ、壁にくっつくようにして後ずさった。そうすると通路が狭くなりかえって通りづらいと思うのだが。
彼女はため息を一つ吐き、言った。「桐沢くんっていつも絶妙のタイミングで登場するよね。役者みたい」
「その使命感こそが」彼女は蒔田を遮って言った。「本当に大事なものを見えにくくさせているのかもしれませんね」
ちょっとしたワンセンテンス。
なんてことない台詞が、その人物の急所を突くことがある。
彼女は予想していなかったが、蒔田には思い当たるふしがあるようだ。
「……痛いところを突くな、本当に……」
蒔田が傷ついたように胸を押さえたので彼女は本当に驚いた。「す、すみません、変なこと言っちゃって……」
「お詫びと言っちゃなんだが頼みたいことがある」
「な、なんでも聞きます」
「それじゃあ」蒔田は片手を下ろした。「今後一切――」
「お取り込み中のところえらいすんません」
誰の声かと思った。この喋り方。決まっている。
「お二人さんの向こうにある便所に行きたいんすけど……」
二人は、二手に別れ、壁にくっつくようにして後ずさった。そうすると通路が狭くなりかえって通りづらいと思うのだが。
彼女はため息を一つ吐き、言った。「桐沢くんっていつも絶妙のタイミングで登場するよね。役者みたい」