好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!

act17. 勝負の行方――first half

 芝のサッカーグラウンドに、走りこみをしている男性が二、三十人程度。

 正確な人数は分からない。彼女はスポーツに対して、サッカーが十一人で行われるスポーツだから、最低でも二十二人必要だといった程度の認識しか持たない。

 グラウンドの周辺にはフットサルコートやテニスコートなども併設されており、会社の健康保険組合を通じて借りられる保養施設としては恵まれた場所だ。

 一連の施設を全部合わせると東京ドーム一個分の面積があるそうだ。……東京ドームとは、大きさを説明する際によく用いられる単位だが、彼女はいまだに東京ドームがどのくらいの大きさかを知らない。

 ここに来たのは初めてだ。

 会社の部活に所属する人間は週末ごとに来るらしい。

 彼女はグラウンドの右手に目を向ける。知っている人間がちらほら。会社の人間を中心とした、桐沢のチーム。ふた手に分かれ、輪になってディフェンスとオフェンスに別れた模様いわゆるミニゲームを始めたところが、……ディフェンス側があっさりとボールを取られてしまう有り様。見た感じもまさにIT系の会社員という感じ。体格のいい男性も数名見られるが、大多数が線の細い男性だ。
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