好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
榎原は喜び叫びながら後輩の道林とハイタッチをした。竹田薫が恨めしそうにそれを見ている。彼女は、蒔田樹を応援するつもりにはあっても、弟を応援するつもりにはないようだ。
恨めしそうに見ている人間がもう一人。桐沢遼一だ。苛立たしげに土を蹴り、唾を吐く。
一方、蒔田一臣は喜びを表に出すことなく、淡々と元の位置に戻った。
「あ。樹さんが指示出してる」椅子に座っていた蒔田樹が、マッチョなディフェンスになにか言っている。立てた人差し指二本をくっつけたり離したり。
「蒔田さんがボール持ったら二人つけって言ってますよ」
「……便利だよね、その能力……」榎原は、感心しつつもちょっと呆れた。
* * *
その後。桐沢の所属するチーム蒔田は、試合を圧倒的に優位に運びつつも、なかなか前線までボールを運べない。FKやCKでは、蒔田の身長の高さにボールを外にはじき出され、苦戦した。
「あ。チャンス……」ピィーッと審判の笛が鳴る。ペナルティエリアの外でのフリーキックのチャンスだ。直接決めるか、……
「蒔田さん、狙うかもね」道林がそう言う一方で、ああーもうやめてーと竹田は絶叫している。
うるさい。と思ったものの、相手が大切な友人であるから黙っていた。
恨めしそうに見ている人間がもう一人。桐沢遼一だ。苛立たしげに土を蹴り、唾を吐く。
一方、蒔田一臣は喜びを表に出すことなく、淡々と元の位置に戻った。
「あ。樹さんが指示出してる」椅子に座っていた蒔田樹が、マッチョなディフェンスになにか言っている。立てた人差し指二本をくっつけたり離したり。
「蒔田さんがボール持ったら二人つけって言ってますよ」
「……便利だよね、その能力……」榎原は、感心しつつもちょっと呆れた。
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その後。桐沢の所属するチーム蒔田は、試合を圧倒的に優位に運びつつも、なかなか前線までボールを運べない。FKやCKでは、蒔田の身長の高さにボールを外にはじき出され、苦戦した。
「あ。チャンス……」ピィーッと審判の笛が鳴る。ペナルティエリアの外でのフリーキックのチャンスだ。直接決めるか、……
「蒔田さん、狙うかもね」道林がそう言う一方で、ああーもうやめてーと竹田は絶叫している。
うるさい。と思ったものの、相手が大切な友人であるから黙っていた。